生涯年収とは?平均はいくら?令和7年分の統計から男女・雇用形態別に試算
生涯年収(生涯賃金)の目安を、国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」の平均給与をもとに試算して解説します。男性・女性、正社員と正社員以外の違い、手取りベースの考え方、注意点までをわかりやすくまとめました。
生涯年収とは?額面と手取りの違い・計算方法・平均年収をわかりやすく解説">年収とは?まずは「平均給与」を知ることから
生涯年収(生涯賃金)とは、一般的には「働き始めてから引退するまでに受け取る給与の総額」を指します。税金や社会保険料が引かれる前の額面ベースで計算することが多く、生涯手取りとは区別されます。
生涯年収を考える出発点になるのが、国税庁が公表している「令和7年分 民間給与実態統計調査」の平均給与です。この調査によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は487万円(前年比1.9%増)でした。男女別では男性597万円、女性342万円、雇用形態別では正社員(正職員)559万円、正社員(正職員)以外210万円となっています。
なお、ここでいう給与は1年間の給料・手当と賞与の合計で、通勤手当などの非課税分は含まれません。あくまで平均値であり、個人差・地域差・業種差が大きい点に注意してください。
生涯年収の目安を年齢階層別の平均給与から試算する
生涯年収に決まった公式の数字はありません。ここでは、公表されている年齢階層別の平均給与を、22歳から59歳まで(各階層5年ずつ)単純に積み上げた場合の概算を示します。実際には昇進・転職・休職・退職年齢などで大きく変わります。
| 年齢層 | 男性 | 女性 | 全体 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 294万円 | 265万円 | 280万円 |
| 25〜29歳 | 460万円 | 383万円 | 425万円 |
| 30〜34歳 | 529万円 | 376万円 | 462万円 |
| 35〜39歳 | 598万円 | 362万円 | 503万円 |
| 40〜44歳 | 648万円 | 370万円 | 531万円 |
| 45〜49歳 | 683万円 | 377万円 | 550万円 |
| 50〜54歳 | 715万円 | 376万円 | 568万円 |
| 55〜59歳 | 734万円 | 357万円 | 573万円 |
この表をもとに22〜59歳の38年分を単純合計すると、男性は約2億3300万円、女性は約1億4300万円、男女計では約1億9500万円という概算になります。よく「生涯年収は2億円」と言われるのは、こうした平均値の積み上げに由来する目安の一つです。
雇用形態で大きく変わる生涯年収
生涯年収は、正社員かそれ以外かで差が大きくなります。令和7年分の平均給与は正社員(正職員)559万円、正社員(正職員)以外210万円で、その差は約2.7倍です。
- 正社員(正職員):男性623万円/女性444万円
- 正社員(正職員)以外:男性270万円/女性179万円
同じ年数働いても、この差が積み上がると生涯年収では数千万円規模の開きになり得ます。パート・アルバイトから正社員を目指す、あるいは正社員として長く勤続することは、生涯年収を考えるうえで大きな要素です。
業種・勤続年数でも生涯年収は変わる
平均給与は業種によっても差があります。令和7年分では、最も高いのが「電気・ガス・熱供給・水道業」の854万円、次いで「金融業,保険業」の726万円、最も低いのが「宿泊業,飲食サービス業」の276万円でした。
勤続年数別では、男性は勤続30〜34年の階層が838万円で最も高く、女性も同階層が501万円で最も高くなっています。長く勤めるほど給与が上がる傾向はありますが、女性は男性に比べて勤続年数による差が比較的小さいとされています。
生涯年収から手取りを考えるときの注意点
生涯年収は額面ベースのことが多く、実際に使えるお金は手取りです。手取りは年収が上がるほど税率や社会保険料の負担が増えるため、額面の8割前後になることが一般的ですが、年収帯や家族構成、自治体によって変わります。
自分の年収の手取りを知りたいときは、手取り早見で年収別の目安を確認するのが便利です。また、年収水準の位置づけは年収指数で確認できます。関連する解説は記事一覧から探せます。
生涯年収はあくまで統計上の平均を積み上げた目安であり、実際の金額は働き方によって大きく変わります。昇給・転職・副業・退職年齢などを踏まえて、自分なりの前提で試算してみてください。
よくある質問
生涯年収の平均はいくらですか?
生涯年収に公式の平均値はありません。国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」の年齢階層別平均給与を22〜59歳まで単純に積み上げた概算では、男性は約2億3300万円、女性は約1億4300万円、男女計で約1億9500万円程度になります。あくまで目安であり、個人差が大きい点に注意してください。
生涯年収は額面と手取りのどちらで計算しますか?
一般的には税金や社会保険料を引く前の額面ベースで計算します。実際に使えるお金を知りたい場合は、額面の8割前後を目安に手取りベースで考えるとよいでしょう。ただし手取りの割合は年収帯や家族構成、自治体によって変わります。
正社員と正社員以外で生涯年収はどのくらい違いますか?
令和7年分の平均給与は正社員(正職員)559万円、正社員(正職員)以外210万円で、約2.7倍の差があります。同じ年数働いた場合、生涯年収では数千万円規模の差になり得ます。
生涯年収を上げるにはどうすればよいですか?
平均給与は業種や勤続年数でも差があるため、給与水準の高い業種を選ぶ、正社員として長く勤続する、スキルアップや転職で年収を上げるといった方法が考えられます。ただし働き方や生活状況によって最適な選択は異なります。
参考情報
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本記事の金額は公開統計や一般的な試算に基づく目安です。実際の手取りは社会保険・税法・扶養・居住地により異なります。重要な意思決定の前に、最新の公式情報や専門家の助言を確認してください。