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経理の年収はいくら?業種別平均給与から見る目安と手取りの考え方

国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」では民間の平均給与は487万円。経理の年収は業種・企業規模・役職で大きく変わります。業種別平均給与や男女別・雇用形態別の数字をもとに、経理の年収目安と手取りの考え方、年収アップのヒントを整理します。

キーワード: 経理 年収

経理の年収はいくら?まずは民間平均給与から確認

国税庁が公表した「令和7年分 民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者(5,163万人)の平均給与は487万円(前年比1.9%増)で、5年連続の増加となり過去最高となりました。男女別では男性597万円、女性342万円、雇用形態別では正社員(正職員)559万円、正社員(正職員)以外210万円です(出典:nta.go.jp)。

ここでいう給与は、1年間に支払われた給料・手当と賞与の合計額(給与所得控除前)で、通勤手当などの非課税分は含みません。いわゆる額面の年収であり、源泉徴収票の「支払金額」と同じ考え方です。自分の年収と比べるときは、この欄を見ると比較しやすくなります。

なお、この調査で公表されているのは業種別・企業規模別・年齢階層別などの集計が中心で、経理などの職種別の平均給与は確認できません。経理の年収は業種や会社規模、役職によって大きく変わるため、「経理だから必ずこの金額」と一律に決まるものではない点を押さえておきましょう。

経理の年収を左右する3つの要素

経理の年収を考えるときは、次の3つを分けて考えると整理しやすくなります。

  • 業種:同じ経理業務でも、金融・保険業やメーカー、商社などは給与水準が高め、小売・飲食・サービス系は低めになる傾向があります。
  • 企業規模:調査では給与所得者の39.7%が従事員100人未満の事業所に属し、企業規模別では株式会社に属する人が72.0%を占めます。一般的に、規模の大きい企業ほど賃金水準が高い傾向があるとされます。
  • 役職・経験:経理担当者か、主任・係長クラスか、経理課長・経理部長・財務責任者かで金額は大きく変わります。管理職手当や役職手当の有無も影響します。

調査では、男性は55〜59歳の層(734万円)が最も高く、女性は年齢による較差があまり顕著ではないとされています。経理として長く経験を積むほど年収が上がるとは限らず、役職や担当領域の広がりがカギになるといえます。

業種別の平均給与から見る経理の年収の目安

経理はどの業種にも存在する職種なので、業種別の平均給与は年収を考える参考になります。令和7年分の業種別平均給与は次のとおりです(いずれも目安の金額です)。

業種区分平均給与(目安)
電気・ガス・熱供給・水道業854万円
金融業,保険業726万円
情報通信業682万円
建設業590万円
製造業573万円
学術研究,専門・技術サービス業,教育,学習支援業568万円
不動産業,物品賃貸業513万円
複合サービス事業510万円
運輸業,郵便業483万円
医療,福祉424万円
卸売業,小売業413万円
サービス業402万円
農林水産・鉱業394万円
宿泊業,飲食サービス業276万円
(業種平均)487万円

同じ「経理」という職種名でも、金融・保険業と宿泊・飲食サービス業では平均給与に大きな開きがあります。転職先を選ぶときは、職種名だけでなく業種と企業規模をセットで確認しましょう。なお平均給与の内訳は、平均給料・手当412万円、平均賞与75万円(賞与割合18.2%)です。

経理の年収から手取りを計算するときの考え方

手取りは、額面年収から社会保険料と所得税・住民税を差し引いた金額です。一般的な目安としては、手取りは額面の75〜85%程度になることが多いとされます。年収487万円の場合、独身・扶養なしといった前提であれば手取りはおおむね380万円前後が一つの目安になります。

ただし、社会保険料は加入する健康保険組合や都道府県によって異なり、税金は扶養の有無や住民税の課税状況で変わります。住民税は前年の所得に基づいて負担するため、年収が上がった翌年に負担が増える点にも注意が必要です。自分の条件に近い金額は、手取り早見で確認してみてください。

経理として年収を上げるための現実的なステップ

年収アップの方法は一つではありません。一般的には次のような選択肢が考えられます。

  • 専門性を高める:日商簿記1級、税理士、公認会計士、USCPAなどの資格取得が評価につながることがあります。ただし資格が年収アップを保証するものではありません。
  • 業種・企業規模を変える:平均給与の高い金融・保険業や情報通信業、大企業へ移ることで水準が変わる可能性があります。
  • 担当領域を広げる:経理から財務、経営企画、FP&A(予算管理・分析)へ広げると、上位職への道が開けやすくなります。
  • マネジメントを目指す:経理課長・経理部長・管理部門責任者など、役職に就くことで役職手当が加わります。
  • 働き方を変える:記帳代行や経理代行など外部向けの業務で収入を組み合わせる方法もあります。

自分の年収が世間と比べてどの位置にあるかは、年収指数で確認できます。

まとめ

令和7年分の民間給与実態統計調査では、平均給与は487万円(男性597万円、女性342万円、正社員559万円、正社員以外210万円)と5年連続の増加となりました。ただし経理という職種別の平均給与は示されておらず、実際の年収は業種・企業規模・役職・地域によって大きく異なります。業種別の平均給与や、年収指数・手取り早見を組み合わせて、自分に近い条件で考えるのがおすすめです。関連するテーマは記事一覧でもまとめています。金額はすべて目安であり、個人差・地域差・控除の差があることを前提にご活用ください。

よくある質問

経理の平均年収はいくらですか?

国税庁の「民間給与実態統計調査」では職種別の平均給与が公表されていないため、経理だけの平均年収は確認できません。参考として令和7年分の民間全体の平均給与は487万円、正社員(正職員)は559万円です。経理は全業種にある職種なので、金融業・保険業726万円、情報通信業682万円といった業種別の金額と、企業規模や役職を組み合わせて考えるのが現実的です。

経理は女性でも年収を上げられますか?

調査では女性の平均給与は342万円、正社員(正職員)の女性は444万円で、男性(597万円/正社員623万円)との差があります。一方で、女性は年齢による較差が比較的小さいとされており、役職に就く、専門性を高める、業種や企業規模を変えるといった選択肢はあります。ただし結果は個人の経験や企業の賃金制度によって変わるため、断定はできません。

経理で年収500万円を超えるにはどうすればよいですか?

断定はできませんが、一般的には、平均給与の高い業種(金融・保険業、情報通信業、製造業など)や規模の大きい企業へ移る、経理課長・経理部長などの役職を目指す、財務や経営企画など隣接領域に担当を広げる、といった方向が考えられます。地域差や企業ごとの賃金制度にも左右されます。

経理の年収から手取りはどのくらい引かれますか?

一般的な目安として、手取りは額面の75〜85%程度になることが多いとされます。年収487万円の場合はおおむね380万円前後が一つの目安ですが、社会保険料は加入する健康保険や地域で異なり、税金は扶養の有無や住民税の課税状況で変わります。あくまで概算として考えてください。

経理と財務では年収が違いますか?

職種別の平均給与が公表されていないため、統計上の差は確認できません。一般的には、財務や経営企画のほうが上位職に位置づけられ高めになりやすいと言われることがありますが、企業の組織や役割分担によって扱いは異なります。社内の等級制度を確認するのが確実です。

参考情報

関連ガイド

本記事の金額は公開統計や一般的な試算に基づく目安です。実際の手取りは社会保険・税法・扶養・居住地により異なります。重要な意思決定の前に、最新の公式情報や専門家の助言を確認してください。