住民税非課税世帯の年収目安はいくら?2026・2027年度の基準と優遇を解説
住民税非課税世帯の年収目安を、2026年度・2027年度の基準で世帯構成別にわかりやすく解説します。単身は110万円以下(1級地)、2027年度は119万円以下が目安です。均等割と所得割の違い、年金のみの場合、受けられる優遇、自分で確認する方法までまとめました。
住民税非課税世帯とは?年収の目安を最初にチェック
「住民税非課税世帯」とは、住民票上の同じ世帯の全員が、住民税の均等割も所得割も課税されていない(どちらも0円の)世帯を指します。1人でも住民税を納めている人がいれば、その世帯は非課税世帯にはなりません。給付金のニュースでよく耳にする言葉ですが、判定は「世帯全員」であることがポイントです。
非課税になるかどうかは、前年の合計所得金額で決まります。給与収入しかない人の場合は、給与所得控除を差し引いた金額が基準と比べられます。2025年(令和7年)の税制改正で給与所得控除の最低額が55万円から65万円に引き上げられたため、単身者の目安は従来の100万円から110万円へ上がりました(2026年度・令和8年度の住民税から)。さらに2026年分の収入からは最低保障額が74万円となり、2027年度の住民税では単身119万円以下が目安になるとされています。
なお、以下はすべて1級地(東京23区などの大都市)を前提とした概算です。金額はあくまで目安であり、お住まいの自治体の級地区分や世帯の状況で変わります。最終的な判定は必ずお住まいの市区町村で確認してください。
住民税非課税世帯 年収の目安【世帯構成別】
扶養する家族が増えるほど、非課税になる年収のラインは上がります。1級地・給与収入のみの場合の目安は次のとおりです。
| 世帯構成 | 給与収入の目安(2026年度・1級地) |
|---|---|
| 単身(扶養なし) | 110万円以下 |
| 夫婦2人(配偶者を扶養) | 約166万円以下 |
| 夫婦+子1人(3人) | 約206万円以下 |
| 夫婦+子2人(4人) | 約256万円以下 |
2026年の収入に対する2027年度の住民税では、給与所得控除の最低保障額が74万円に上がるため、ラインはさらに上がります。扶養なしで約119万円、扶養1人で約175万円、扶養2人で約210万円、扶養3人で約256万円、扶養4人で約306万円以下が目安とされます。
地域差にも注意が必要です。2級地・3級地では基準が低くなり、たとえば単身は1級地110万円に対して、2級地約106.5万円、3級地約103万円が目安とされています。
年金収入だけの場合の年収目安
収入が公的年金だけの場合は、給与とは控除のしくみが違うため目安も変わります。65歳以上で1級地の場合、単身は年金収入155万円以下、夫婦2人(配偶者を扶養)は約211万円以下が目安です。65歳以上は公的年金等控除が最低110万円あるため、110万円+45万円=155万円という計算になります。65歳未満は控除額が下がるため、目安も低くなります。
「均等割」と「所得割」で非課税ラインが違う
住民税は、所得に関係なく定額でかかる「均等割」(年5,000円前後)と、所得に応じてかかる「所得割」の2つで構成されています。非課税の基準は均等割のほうが厳しく(ラインが低く)、「住民税非課税世帯」になるには均等割の基準を満たす必要があります。
- 均等割が非課税:35万円 ×(本人+同一生計配偶者+扶養親族の数)+10万円 +21万円(扶養家族がいる場合のみ加算)
- 所得割が非課税:35万円 ×(同上の人数)+10万円 +32万円(扶養家族がいる場合のみ加算)
加算額が違うため、「所得割はゼロだが均等割はかかる」というケースがあります。この場合は住民税を納めているので非課税世帯にはあたりません。「所得割が非課税」と「住民税が非課税」は別物、と覚えておきましょう。なお、障害者・未成年者・寡婦・ひとり親に当てはまる人は、合計所得135万円以下(給与収入のみなら約204万円以下)で非課税になる特例があります。
住民税非課税世帯が受けられる主な優遇
非課税世帯は、給付金の対象になりやすいだけでなく、暮らしのさまざまな場面で負担が軽くなります。
- 給付金:物価高対策などの給付で対象になることが多い
- 高額療養費:70歳未満の自己負担上限が月35,400円(多数回該当は24,600円)
- 入院時の食事代:1食あたりの標準負担額が減額される
- 国民健康保険料・介護保険料:所得に応じて7割/5割/2割の軽減
- 保育料:0〜2歳は無償(3〜5歳は所得を問わず無償)
- 高等教育:修学支援新制度で授業料等の減免+給付型奨学金が満額
- 国民年金保険料:申請で全額または一部免除の対象になりやすい
- NHK受信料:非課税というだけでは免除にならない(障害者手帳などの条件が必要)
自分が該当するか確認する方法
毎年6月ごろに届く住民税の決定通知書(課税明細)で、均等割・所得割がともに0円なら非課税です。世帯全員が非課税かを確認し、迷ったら市区町村の窓口で「住民税非課税証明書」を取得すると確実です。収入が少ない人でも、住民税の申告をしていないと非課税と判定されず、証明書が発行されなかったり給付金の対象から漏れたりすることがあります。
自分の手取りや年収の全体像を確認したいときは、年収指数や手取り早見も参考にしてください。関連記事は記事一覧から探せます。
まとめ
住民税非課税世帯の年収目安は、単身で110万円以下(2026年度・1級地)、2027年度からは119万円以下が目安です。扶養する家族が増えるほどラインは上がり、地域の級地によっても変わります。国税庁の民間給与実態統計調査(nta.go.jp)によると、令和7年分の平均給与は487万円(男性597万円、女性342万円、正社員559万円、正社員以外210万円)とされており、非課税ラインはこれよりかなり低い水準です。制度は毎年の税制改正で変わるため、最新の基準は自治体の公式情報で確認しましょう。
よくある質問
住民税非課税世帯になる年収はいくらまでですか?
1級地・給与収入のみの場合、単身で110万円以下が目安です(2026年度・令和8年度の住民税)。2026年分の収入に対する2027年度の住民税では、給与所得控除の最低保障額が74万円に上がるため、単身で約119万円以下が目安とされています。扶養する家族が増えるほどラインは上がりますが、金額はあくまで概算で、級地や世帯状況で変わります。
パートで年収100万円なら住民税は非課税ですか?
単身・1級地であれば非課税の目安の範囲内と考えられますが、お住まいの級地や他の所得の有無で判定は変わります。また、収入が少なくても住民税の申告(または扶養に入っていることの申告)をしていないと非課税と判定されないことがあります。正確な判定は市区町村の窓口で確認してください。
世帯に1人でも住民税を払っている人がいたら非課税世帯になりませんか?
そのとおりです。「住民税非課税世帯」は、住民票上の同じ世帯の全員が均等割も所得割も非課税であることが条件です。働いている家族など1人でも住民税を納めている人がいれば、その世帯は非課税世帯にはあたりません。給付金の判定でよく誤解されるポイントです。
年金だけで暮らしている場合の目安は?
65歳以上で1級地の場合、単身は年金収入155万円以下、夫婦2人(配偶者を扶養)は約211万円以下が目安です。65歳以上は公的年金等控除が最低110万円あるため、110万円+45万円=155万円という計算になります。65歳未満は控除額が下がるため、目安も低くなります。
住民税非課税世帯になると何が有利ですか?
給付金の対象になりやすいほか、高額療養費の自己負担上限の軽減、入院時の食事代の減額、国民健康保険料・介護保険料の軽減、0〜2歳の保育料無償、高等教育の修学支援新制度、国民年金保険料の免除などが挙げられます。ただしNHK受信料は非課税というだけでは免除にならず、別の条件が必要です。
参考情報
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本記事の金額は公開統計や一般的な試算に基づく目安です。実際の手取りは社会保険・税法・扶養・居住地により異なります。重要な意思決定の前に、最新の公式情報や専門家の助言を確認してください。