トラック運転手の年収はいくら?職種別の平均と手取りの目安を公的データで解説
トラック運転手の年収を、全日本トラック協会の2025年度調査や国税庁の民間給与実態統計調査などのデータから職種別に整理。けん引・大型・中型の年収目安、大型ドライバーの地域差、手取りの考え方まで出典付きでわかりやすく解説します。
トラック運転手の年収はいくら?最新の公的調査から見る目安
物流業界の人手不足を背景に、トラック運転手の賃金は上昇傾向が続いています。全日本トラック協会が公表した「2025年度版 トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」(jta.or.jp)によると、令和7年5〜7月にきまって支給された全職種の1人1ヵ月平均賃金は359,800円(対前年比5.3%増)、これに年間賞与の1ヵ月平均額を加えた月額は416,400円(同7.1%増)でした。
単純に12ヵ月分として年収に換算すると、全職種平均でおよそ500万円が一つの目安になります(概算)。ただしこの調査は、けん引・大型・中型・準中型・普通の運転者だけでなく、事務員・荷扱手・整備・技能員も含めた「全職種」の平均です。しかも全職種の平均年齢は48.6歳、男性運転者に限れば50.0歳と年齢層が高めで、勤続年数も長い人が多い点には注意が必要です。平均値は一部の高収入者に引っ張られるため、20代や入社間もない人の実感とは差が出ます。自分の条件に近い水準を知りたいときは年収指数もあわせて確認してください。
職種別に見るトラック運転手の年収目安
同じ調査から、職種別の賃金と年収換算の目安を整理すると次のとおりです(いずれも令和7年度・1ヵ月平均額、年収は単純に12ヵ月分として換算した概算です)。
| 職種 | 月額賃金 | 賃金+賞与の月額 | 年収の目安(概算) |
|---|---|---|---|
| けん引 | 423,800円 | 481,500円 | 約578万円 |
| 大型 | 395,300円 | 441,100円 | 約529万円 |
| 準中型 | 357,400円 | 407,500円 | 約489万円 |
| 普通 | 347,100円 | 404,600円 | 約486万円 |
| 中型 | 336,000円 | 380,000円 | 約456万円 |
| 男性運転者平均 | 374,900円 | 423,300円 | 約508万円 |
| 女性運転者平均 | 311,800円 | 345,300円 | 約414万円 |
最も高いのはけん引運転者で、中型運転者とは月額で87,800円、賞与込みの月額では101,500円の差があります。車両が大きくなるほど賃金水準が高くなる傾向が見て取れます。一方、女性運転者平均は男性運転者平均を下回っていますが、これは同じ職種でも年齢・勤続年数・運行形態の構成が異なることが影響していると考えられます。男女の差をそのまま「同じ条件での賃金差」と受け取らないよう注意してください。
国税庁の平均給与と比べるとどうか
国税庁「民間給与実態統計調査」(nta.go.jp)によると、令和7年分の平均給与は4,870,000円、男性は5,970,000円、女性は3,420,000円、正社員は5,590,000円、正社員以外(パート・アルバイトなど)は2,100,000円です。
この数字と比べると、男性のトラック運転者の平均(年収換算で約508万円)は給与所得者全体の平均は上回るものの、男性平均の597万円には届いていません。ただし国税庁の調査は役員やパート・アルバイトを含み、集計の対象や方法も全日本トラック協会の調査とは異なるため、単純に比較できるものではありません。あくまで「おおよその位置づけ」として捉えてください。なお、国土交通省が公表した資料(mlit.go.jp)では、トラックドライバーの年間所得額は全産業平均と比べて大型で約1割、中小型で約2割低いと指摘されており、近年の賃上げはこうした水準を引き上げる動きと位置づけられます。
大型トラック運転手の年収目安と地域差
所定内給与額(残業代を除く)ベースの公的統計では、営業用大型貨物自動車運転者の平均月給は30.6万円、年収の目安は507万円という試算があります(2025年・企業規模10人以上・男女計/tugico.com)。
同試算では中央値は29.6万円で、平均より1.0万円低くなっています。一部の高い給与が平均を押し上げるため、真ん中の人の感覚に近いのは中央値のほうです。男女別の中央値は男性29.7万円、女性26.2万円で、女性は男性の88.2%にあたります(年齢・勤続年数・役職・労働時間の違いを含む数値です)。都道府県別では石川県の36.1万円が最も高く、低い県では21.7万円と、地域による差も大きくなっています。
トラック運転手の手取りはどれくらい?
年収から手取りを求めるには、社会保険料・所得税・住民税を差し引いて考えます。一般的には、手取りは額面のおおむね75〜85%が目安といわれます。年収500万円前後であれば、手取りは380万〜400万円台が一つの目安です。
ただし手取りは、住んでいる地域(協会けんぽの保険料率)、年齢、扶養の有無、住民税の額によって変わります。同じ年収でも独身か扶養家族がいるかで差が出るため、必ず自分の条件で確認してください。くわしい計算の考え方は手取り早見で解説しています。
年収を上げるためのポイント
- けん引・大型など上位の免許や資格を取得する(職種別の差が大きいため効果が出やすい)
- 長距離・夜間・休日運行など、手当や歩合給が付く運行を選ぶ
- 歩合給の比率を理解しておく。男性大型運転者は変動給の割合が46.1%と特に高く、変動給の内訳は歩合給44.2%・時間外手当が中心です
- 勤続年数を重ね、役職や運行管理者などのポジションを目指す
全日本トラック協会の調査は、貨物運送事業者4,624社に調査票を送付し589社(12.7%)から回答を得たもので、平均値であること・回答率が高くないことに留意が必要です。実際の年収は勤務先や地域で大きく変わります。
まとめ
トラック運転手の年収は、全日本トラック協会の2025年度調査では全職種平均で年収換算およそ500万円が目安となり、けん引・大型はこれを上回る一方、中型・普通は下回る傾向があります。国税庁の平均給与と比べると、男性平均は全体平均を上回るものの男性平均には届かない水準です。手取りは額面の75〜85%が目安で、地域・年齢・扶養で変わります。より詳しい職業別の比較は年収指数、他の解説記事は記事一覧から確認できます。
よくある質問
トラック運転手の平均年収はいくらですか?
全日本トラック協会の2025年度調査では、全職種の1人1ヵ月平均賃金は359,800円、年間賞与の1ヵ月平均額を加えた月額は416,400円でした。単純に12ヵ月分として換算すると年収およそ500万円が一つの目安です(概算)。ただし職種・地域・年齢・雇用形態による差が大きく、平均値である点に注意が必要です。
大型トラックと中型トラックで年収はどのくらい違いますか?
同調査の男性運転者では、大型運転者は月額395,300円(賞与込み441,100円)、中型運転者は月額336,000円(賞与込み380,000円)です。最も高いけん引と中型の差は、月額で87,800円、賞与込みの月額で101,500円となっています。
トラック運転手の手取りはどのくらいですか?
手取りは一般的に額面のおおむね75〜85%が目安です。年収500万円前後であれば380万〜400万円台が一例ですが、住んでいる地域の社会保険料率、年齢、扶養の有無、住民税の額で変わります。正確な金額は自分の条件で試算してください。
年収を上げるにはどうすればよいですか?
けん引・大型など上位免許の取得、長距離や夜間など手当・歩合給が付く運行の選択、勤続年数を重ねて役職を目指すことなどが一般的な方法です。男性大型運転者は変動給の割合が46.1%と高く、運行内容が収入に直結しやすい点も特徴です。
国税庁の平均給与と比べて高いですか?
令和7年分の民間給与実態統計調査では平均給与は4,870,000円、男性5,970,000円です。トラック運転者の男性平均(年収換算で約508万円)は全体平均を上回るものの男性平均には届きません。ただし調査対象や集計方法が異なるため、単純比較はできません。
参考情報
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本記事の金額は公開統計や一般的な試算に基づく目安です。実際の手取りは社会保険・税法・扶養・居住地により異なります。重要な意思決定の前に、最新の公式情報や専門家の助言を確認してください。